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「入札激震」
「入札激震」読了。副題は「公共工事改革の衝撃」とある。
一般競争入札と指名競争入札ぐらいは知っていたが、入札とはあまり縁がない業種でバイヤーをやっているため、入札に関する知識はあまり多く持っていない。
ただ、お役所がどうやって入札条件を決めて行くのかについて、興味があったので読んでみた。私の勤めている企業でも電子入札を検討したことがあるのだが、その際、そもそも参加企業に対して提示する入札条件をきちんと定義することが難しいのではないかということが話題になった。
例えば設備投資案件の発注の場合、付き合いの長い相手を最初から指名して、「適当に」見積もりをとり、それをベースに追加仕様やら値引きやらすったもんだのあげく、価格が決まるというようなケースも多い。そんな訳で技術部門が入札条件をきちんと定義できるとは思えなかったのだ。
お役所が入札条件を決めるための大前提として、公共工事の設計は施行とは別の会社に事前にさせるということがあるようだ。(これも入札の場合が多い。)なるほどそれでコンサルティング会社が一杯あるのだ!これならかならずしもプロばかりがそろう訳でもない、お役所でも施行の入札条件は決められる。
しかしながら、最近はお役所も楽ではないようだ。価格だけではなく、技術提案の評価も総合して落札者を決める方式を採用した場合、当然その技術提案を評価する力が求められる。
また、極端な安値で落札して、手抜きをする会社が出てこないように歯止めをかけなくてはならない。
かくして仕組みはどんどん複雑化して行くのだ。嗚呼!