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お客に優しいホームページ
大人になる、とは強くなることじゃない。相手に優しくなることだ。
そんなことを、仕事中に考えていた。
中小企業のホームページを見ていて、ときに矛盾する買い手の二つの心理を教えずにはいられない。
1.買い手は「売りたい」人からは買いたくない
2.説明文が短すぎるサイトでは、買う決意ができない
まず、1.だ。考えてほしい。「診断させてください。診断させてください」と懇願する医者のもとに行きたいだろうか。それは恋愛の終わりに男が言う「俺に戻ってきてくれ」と似て、常に逆効果を生む。自分の利得だけを前面に出すとき、相手は必ず「引いて」しまう。相手が知りたいのは、「あなたと居たら、どんな良いことがあるの?」である。
そして、2.だ。ものすごく良さそうな製品なのに、最低限のスペックしか書いていない場合がある。これでは、「買ってみよう」「アクセスしてみよう」というステップには移行しない。買い手は、直感で製品を選択する。あと必要なのは、「これを買った方がいいですよ」と圧倒的な情報で説得されたいのだ。
あなたがプレス部品を売っているとしよう。何をすべきか。
上記の心理にあてはめるのであれば、まずそのプレス部品の優位性ではなく、「お客がそのプレス部品を手に入れることで、どのように良い将来を構築できるか」を説明する必要がある。
次に、それを証明する証拠を突きつけよう。これまで客先でどのような良い変化があったか。お客からはどのような「喜びの声」が届いているか。そして、どれだけのお客が繰り返し注文をしてくれているか。
その二つを、無意識であれ、掲載しているところは多くのお客を得ている。ところで、あなたのホームページはどうだろうか?
東大生は合コンでモテない、と言われた時期があった。そりゃそうだ。自分の自慢ばかりをして、相手の利益に無頓着な男性が、求められることはないのである。