お役所の壁

お役所の壁

もう昨年のことになるが、海外から人を招聘しなくてはならず、入国手続きを担当したことがある。
社内には殆ど前例がなく、誰に聞いても手続きがわからないため、役所のホームページで調べて書類を整えた。それでも不安だったため、行政書士による申請代行をお願いしようとした。
法務部門に行政書士を紹介してもらったが、専門が違うと断られたため、またまたホームページで調べて直接事務所まで相談に行った。
するとおかしなことがわかった。行政書士から準備するように言われた書類の数が、お役所のホームページのそれよりも多いのだ。行政書士に確認すると、「お役所が表向き要求する書類は最小限のものです。実際には手続きをスムーズに済ませるためには、他の書類が必要なのです。」と言われた。行政書士は当局に顔が聞くらしく、通常は申請から二ヶ月かかる許可を一週間でもらったことがあると話していた。
行政書士がプロフェッショナルな対応をとっていると言えばそれまでだが、お役所の方ももう少し万人に平等な対応を取れないのだろうか?
これでは一部の利権者だけが得をすることになってしまう。税金で運営されている組織である以上、最初から手続きを懇切丁寧に解説するぐらいのことはしてもよいのではないだろうか?
会社でも本社対工場や、間接部門対現場などの構図で往々にしてあることですが。

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