なぜ注文書が出ていないのか?との質問に思うバイヤー

なぜ注文書が出ていないのか?との質問に思うバイヤー

あるエンジニアからのメールに思う。

「先週いっぱいでやることを全てやっているのに、いつになったら注文書が出るのですか?こっちは、注文書がないお陰で、打ち合わせが前に進まないし、資料ももらえない。なぜ購買で仕事を止めるのか?」

ちなみに、このメールを発信したエンジニアが、自分の仕事を終えこのメールを発行するまでの稼働日ベースでの日数は四日である。相手にしてみれば、見積を入手して、そっち(購買)へ送ってやっているだろう?なんて思っているんだろう。見積どおりの金額で決めればいいじゃないか、予算もあるし。しかしバイヤー的には、開発案件であり個々の費目に関する価格的な根拠も、見積書だけを見ると乏しいと判断せざるを得ない。う~ん、空しい。

私は、このメールの主をどうやって攻略するかが今、自分の一番大きな課題だと思っている。しかし、いろいろなやり取りを行っていると、登るべき山の高さがどんどん高くなってゆく感じだ。現時点ではまったく攻略の糸口さえ掴めていない。

残念だけれど、このエンジニアは購買部門へまったく期待をしてないってことなんだな。だって、買うなんて簡単だろ?金持ってさえいれば、そんな給料が高いマネージャーなんて置かなくても、俺たちが変わりに価格の交渉までやってやるよ。だから、最低限言われたことは、それくらいはやってくれよ、こんな感じだ。こういう認識のエンジニアが、社内のキーマンであるから、この病巣も根深いといわざるを得ない。

先日、まったく別の案件で、同じエンジニアと相対する場面があった。現行品の生産終了と、代替品の開発の日程管理がうまくいかずに、お客様への供給に一時期空白を作りそうな状況への対応検討の打ち合わせ。私は、キー部品のサプライヤーから、当面の繋ぎをするための提案を入手し、打ち合わせに臨んだ。しかしそのエンジニアはサプライヤー側の理解が間違っていると、提案を聞く耳を持たなかった。それで開発スケジュールの繰上げを了承したかと言えば、スケジュールは今が限界の一点張り。結局問題解決は未だ行われていない。こうしている間にも、販売機会損失の瞬間は刻々とせまってきている・・・・・・

私の判断では、一番出血が少なくて、新規の開発スケジュールも現行のままで、かえって余裕がでる可能性もある提案である。内容は読んでほしいよな~と思いつつあれこれ言うけれど、あんまり気に触ると、打ち合わせに来ないし、エンジニア主催の打ち合わせに私が呼ばれなくなるので、適度なところでその矛先を収めざるを得ない。適当なところ・・・・・・いやぁ~私には、まったくモノを噛まずに飲み込む感じだな。

いろいろ書いたけれど、解決策は判っている。日々少しずつ相手に役立つことを積み重ねていくしかない。一夜にして相手の信頼感を勝ち取ることなどできないであろう。いや~先が見えないなぁ~せまい!暗い!怖いよ~って感じだ。でも、頑張ろっと。

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