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コストテーブルを盲信しない
コストテーブル一派、なるものが存在するそうです。
なんでもかんでも、理論的にコストが積みあがり、価格が決定されるべきだ
と信じて疑わない人たちのことを言うようです。
そういう人たちには一度、石油のバイヤーをやらせてみればいい。発掘の機
械の稼動コストから全てを計算し、埋蔵量から「あるべきコスト」を計算して
しまうのでしょうか。
もちろん、否、です。
コストテーブルとは、「こういう条件のもとで計算したら、実績値に近くなり
ますよ」という仮説でしかありません。市場は日々動いており、企業で働く人
たちの給与が変動しているように、絶対的なコスト決定理論などありえるはず
がありません。
こういうことを言うと、コストテーブル一派の方からは「それはそのコスト
決定のロジックがおかしいのだ」と言われました。
一つの物事を盲信する姿は宗教家と変わりありません。ある政党を溺愛して
いる人と同じ目をしていたのが印象的です。
たまたま、こういう環境のときにこういうコストが成り立ちえる、というく
らいの認識がちょうどいいのではないでしょうか。
それが武器になれば使う。武器にならなければ違う武器を探す。
コストテーブルは有効であれど、武器の一つにすぎません。
これから求められているのは、多種多様な「買い方」の中から、その品目に
ベストである手法を見つけ出す能力です。
それは徹底的な競合をベースとするリバースオークションかもしれませんし、
特命方式かもしれません。
それを考えるのが「すごい購買」への一歩だと思うからです。
劇的な購買になるために
コストテーブルを破ろう