コスト削減の「わかりにくさ」

コスト削減の「わかりにくさ」

コスト削減が重要なことについて報じられる機会が多くなってきた。売上高があがっていかない時代は必然といえるのだろう。実際に地方に講演にいったときも「てっとりばやくコストを削減する手法がないか」と訊かれることが多い。

しかし、いつも私はそのようなときに言葉につまる。というのも「簡易で容易なコスト削減手法などあるはずはない」からだ。そして、同時に「そのような凡庸なことを答えざるを得ない自分の実力に辟易する」感情が湧いてくる。

一般の方に、「簡易で容易なコスト削減手法などあるはずはない」と述べるのはたやすい。そしてそれは真実なんだろう。ただ、いっぽうで私を含むコスト削減企業が、「わかりやすく腑に落ちる説明を放棄してきた」のも事実だろう。

支出を見える化しましょう、ABC管理しましょう、戦略を立てましょう……これらは真実の一抹を表現してはいる。しかし、これらは「つまらない」という側面が濃厚だ。

もっと簡単に、そしてクリエイティブに、しかもこれまで誰も聞いたことのない観点でコスト削減を語れないか。そう思う。

コスト削減が愉しい行為か、と訊かれれば、誰だって「NO」と答える。一部の人を除いて。しかし、その行為を愉しさ、そして喜びをもって語ることができたとき、パラダイムシフトが起きるだろう。以前、神田昌典さんが「ダイレクトレスポンスマーケティング」という単語を用いたことによって、誰でもマーケティングができるようになった。それと同じほどの革命が起こせないか。私はそんなことを日々考えている。

もちろん、単語のトリッキーさだけで人目を惹いても仕方がない。具体性があり、かつ実用的な、そして面白い……。そのようなアイディアがないか。

コスト削減はわかりにくい。そしてつまらない。

そのような現状を少しでも変えたいと思っている人間がいることだけをお伝えしておく。

無料で最強の調達・購買教材を提供していますのでご覧ください

mautic is open source marketing automation