ノーベル化学賞に思う

ノーベル化学賞に思う

根岸英一さん鈴木章さんがノーベル賞を受賞なさった。2年ぶりの快挙だ。凄いと思う。

しかし、ここで「日本の隠れざる理系の能力」とか「日本はやはり教育立国でなければならない」とか「蓮舫議員のいった『日本は2番じゃダメなんですか』は間違っている」とか、そんなことを解説するつもりはまったくない。

ここで改めて思ったのが、一般人の理解できる知識レベルと、ノーベル賞級の知識の差である。おそらく、ここ近年のノーベル賞(たとえば化学賞)の業績をちゃんと理解している人はどれくらいいるだろうか。

おそらくいないだろう。

ここには、おそるべき懸隔がある。「なんだかわからないけれど凄い」と思う大衆と、「未来の技術や進歩を支えている化学者(科学者)」という構図である。

私はずっとオカルトを批判しているけれど、オカルトを信じる人は、「科学(化学)で解けない問題もある」とよくいう。でも、そもそもノーベル賞を受賞したような代表的なものだって解説すらできないのだ。科学・化学は奥深い。それに広い。そんな畏怖も感じずに、「科学(化学)で解けない問題もある」とはきわめて不遜な態度だ、と私は思う。

ちなみに、オカルトを信じている人は、科学(化学)で完璧に証明されている、これらことを説明できるのだろうか。科学(化学)で解けない問題もある、とは、せめてこれらを説明できるようになってからいってほしい。

(1) なぜ空は青く見えるのですか

(2) なぜ海は青く見えるのですか

(3) なぜ物体は落ちるのですか

(4) なぜ携帯電話はつながるのですか

(5) なぜパソコンは計算できるのですか

(6) なぜハードディスクはデータを記憶できるのですか

ああ、ばからしくなってきた。日々生活を支えてくれる科学と化学に乾杯。

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