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今のままのキャリアでいいですか? ~ あの老年者のようにならないと決意する(1)
私が以前勤めていた企業では、次のような作業・書類が必要だった。
・温度、環境、動作試験
・工場品質証明取得の有無(ISO等)
・品質管理体制図
・工場監査、およびその指摘点の改善確認
・使用部品の物質、環境対応
・資本金等の企業情報
・企業安全性、収益性書類
・ガチガチの取引基本契約書
と、もっと必要だった。正確には必要な書類が多すぎて忘れてしまった。
本当に笑ってしまうほどだったが、これらの書類が必要だった理由は、ルールのためのルールが存在していたからだ。そしてルールさえ守れば、責任逃れが出来ると考えられていたその体質にあった。
いや、ルールは必要だ。これは私だって賛成する。ルールがなければ、組織を動かすことが出来ない。誰もが勝手に行動してしまったら、その組織のまとまりなど臨みようもない。実際に有効なルールも数多く存在している。
難しいのはルールに必ずカバーできない領域が存在してしまうことだ。
その例外に出会ったとき、その組織はどうするか。
ほとんどの場合、新たなルールを作り出すのだ。
「再発防止のため、ルールを作りましょう」このような提案を正面切って反対できる人などいるはずもない。この発言が問題なのは、その正論性によって、その後の手間を考慮できないことにある。
そうすると、今までのルールが新規ルールと矛盾することも発生する。ここで常識人ならばどちらかをなくすのだが、会社人というのは多くの場合「常識人」でないから、そのルールとルールを調整するルールを作ってしまう。
簡単に考えれば分かるこのバカバカしさが理解できず、複雑なル-ルが存在し続けてしまう。