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仕事は8時間せず、2時間を目指す<雑感>
組織がフラット化していく流れについて言及しました。では、そのとき中間管理職の存在意義はどう変化していくのでしょうか?
ある調達・購買部門の中間管理職の方とお話したときに、面白いことをおっしゃっていました。「設計部門の管理職と異なり、技術的なアドバイスを部下にしてあげることができるわけじゃない。買い方のアドバイスって言っても、製品が細分化しすぎていて、多くの場合は部下の方が製品に詳しい。情報伝達が主な仕事だったけど、今じゃ部長から俺をすっとばして直接部下にメールが飛んでいる」と。「じゃあ、中間管理職の価値はプラスではなく、ゼロですか?」と私は訊きました。
すると、その方は笑いながら言うのです。「ゼロじゃないよ、マイナス! だって部下より高い給料が発生しているんだから!」と。私がフォローのつもりで、「じゃあ、マネジメントは?」と訊くと、「部下の残業時間管理なんて、誰でもできるさ」と。
笑っておられたのがせめてもの救いでした。自虐的な方は、自分の立ち位置について自覚的であるという意味で、仕事の自慢ばかりする管理職よりも100万倍まともだからです。
もちろん、この方も本当に中間管理職の価値がマイナスと信じておられるわけではありません。存在価値が年々低くなり、意識していないと無用の長物になってしまう、という強烈な問題意識を持っているのです。加齢と共にたいていの組織では給与が上がっていきます。しかし、本当にその上昇に見合ったスキルや能力を向上させ、成果も出し続けることができているか、と問われれば? 誰だって口ごもりたくなります。それで、その方の自虐が悲哀とともに私の印象に残ったわけです。
それにしても、実際の中間管理職が言ったがゆえに、重い言葉だなあと思います。
「中間管理職の価値はゼロじゃないよ、マイナスだよ!」
若いみなさん。今のうちから自分の存在意義を考えておきましょうね。