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会社のカネを横領する方法
先日、イベント「グローバル時代にグローバルバイヤーになる方法」を開催
しました。私たちは、無料冊PDF「海外出張で重要な十のこと」
( http://www16.ocn.ne.jp/~fastska/index.html#DL )などを配布してい
るものの今回は出張レベルではなく、世界で通用する人材になるためのもの
でした。
上場企業でIPO(各国調達拠点)の立ち上げに携わったマネージャーをお
呼びし、お話を聞くスタイルでした。インタビュアーは私だったので、うま
く聞き出せたかはわかりません。が、参加者がお楽しみいただけていたら幸
いです。
そのときに面白い話を聞きました。というのも、そのマネージャーは、世界
各拠点の「トイレットペーパーの一人あたり使用量」を調べたというのです
ね。そんな大変なことを! と思いました。しかも、調べてどうなるのだと
も。しかし、そのトイレットペーパーの使用量と、その拠点の間接材の浪費
額はほぼ比例関係にあったそうです。なんと。グレイトな調査です。
一つのことを調べて、そこから全体を予想するのはよく使われる方法です。
統計学の予想などは、まさに限られた標本から推定するものですよね。しか
し、それにしてもトイレットペーパーとは。前述のマネージャーは、そこか
ら各拠点のコスト削減余地を調べ、IPO活用を促していった……ようなの
ですね。
一人ひとりの社員は、会社のカネを横領していた意識はなかったでしょうが、
他拠点に比べてコスト高とすれば、結果として会社のカネを無駄遣いしてい
るとはいえるでしょう。
しかし、会社のカネを横領できるたった一つの正当なものがあります。
おそらく、正当に会社のカネを横領できるのは、教育費だと思います。OF
F-JTもそうですが、OJTなんてまさにそうですよね。先輩が会社のカ
ネ(会社が払ってくれる給料)で後輩に指導してくれるのですよ。しかも、
その教育成果は、その後輩のものになる。これは異常なほど凄いことです。
大企業や中堅以上の企業にいたら気づきません。それに私も気づきませんで
した。が、これこそが、「会社のカネを横領できるたった一つの正当なもの」
です。
私が会社員にもどったら、死ぬほど会社の補助金を使って教育を受けると思
います。しかもそれは会社のためになるのですよ。文房具を窃盗して捕まっ
たり、あるいは小銭を窃盗してつかまったりする会社員がいますけれど、私
はそんなことをするよりも、正々堂々と、教育費という横領をすべきと信じ
ています。