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具体的ではない正論は言わない
「何でこういうことすらできないの?」
「絶対こうすべきだよ」
こんな感じでサプライヤーに呆れるように言ってしまう人がいます。
こういうバイヤーの問題点は「内容が間違っている」ことではなく、むしろ
「その内容が正論すぎる」ことにあります。
正論を言われれば、誰もがしぶしぶ合意せざるを得ません。
ですが、それが結局は解決に結びつかないために、バイヤーは同じことを
繰り返すことになるのです。
「そりゃ分かってるけど」という営業マンの正直な発露は聞かれることもなく、
心の中でまわっていくだけです。
新聞で一番読まれていないところは、社説だそうです。
社説は正論を語っているものの、「つまり~であるべきである」で終わってしまいます。
つまり、具体的にどうすべきかが分からないのです。
「~であるから、もっと広い議論が望まれる」「その議論をするために、とか。
論説委員はいるんでしょ」というツッコミはここでは無効となっています。
ここで、この言葉を変えてみると、なかなか面白いはずです。
「納期遅延はいけない。だから、納期は遅延しないような体制を作るべきだ」
とか「良い価格を提示してくれるように、社内でもっと議論をしてほしい」とか。
こういう具体性のない正論を繰り返してはいないでしょうか?
具体性のない主張は、主張しないことと同様にむなしさがつきまといます。
仮説でも構いませんので(仮説が何より重要です)、「こうやりゃ、こうできると
思うんだけど」と提案を加えましょう。
劇的な購買になるために
新聞の社説のような中身のない正論は避ける