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同一品の担当を一年以上しないと誓う
「こんなコストなら値上げしろ」
こういう発言を先輩バイヤーから聞いたことがあります。
タイプミスではありません。「値上げしろ」と言っていたのです。
背景はこういうことでした。単価決定の月末。バイヤーが思ったよりも安い金
額で見積もりがきていたのです。
経営者ならば、それで進んで単価決定しようとするでしょう。あるいは一円
でもさらに安くならないか交渉するはずです。
しかし、バイヤーの一担当としては、「こんなに安いんだったら、多少値上げ
しても上司の承認がおりる。だから、その分は来年のコストダウンにカウント
しよう」と思ってしまうのです。
だから今日もどこかの購買部では「こんなコストなら値上げしろ」と言って
いるバイヤーがいるでしょう。
いつまでこんなバカげたことを続ける気でしょうか?
もちろんここには、前年ベースでのコストダウン額でしかバイヤーの業績を
測れない組織という問題があります。
しかし、それにしても情けないと思うのは当然の感情であり、このような発
言を恒常的にしているのは「麻痺したバイヤー」という認識くらいは持つべき
です。
私は、購買になったときから上司には「一年ごとに担当品種をかえてくださ
い」とお願いしていました。
マンネリと癒着の中で自分が麻痺するくらいなら、常に環境を変えたほうが
マシだからです。
そして、バイヤーの評価は前値ベースのコストダウン額から、トータルコス
トの目標達成額へとシフトしていっているのです。
劇的な購買になるために
後任者を困らせるためにも、もっと下げよう