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弟子にして下さい、と言いに行く
師弟制度が死にました。
もちろん特定の分野では生きているのですが、一般的には消えつつあります。
これは非常にもったいないことです。
試行錯誤を繰り返し偉大なバイヤーになる、といっても既に成功例がある場
合はそれを模倣した方がずっと最短距離だからです。
「個性」などというコトバが流行っていますが、個性は必要ありません。書
道では何万回も師匠の字を模倣して、その何万回の後にどうしても似せること
のできない形をこそ「個性」と呼んでいます。
ですので、その極地に言ってこそ「個性」というものがあるわけです。そこ
に至るまでに個性などというものは考えるべきではありません。
設計者との打ち合わせのときにどういう方向に持っていくか。
サプライヤーへの要求はいかに行うか
上司との付き合い、部下との付き合い
・・・こういうものに非常に長けたバイヤーがいます。
こういう人たちのテクニックをいかに盗んでいくか。答えは簡単です。「弟子
にして下さい」と言いにいけばよいだけです。
年齢が離れていたって、年下だって、部署が違っても関係ありません。
「教えてください」と言われて嫌な気を持つ人はいません。
私の場合、「弟子にして下さい」と言いに行ったがために、「よし、では通常の奴が
10年かかることを3年で教えてやる」と言われ、その日以降は過大な
個人宿題が課されました。
その経験は、当時はつらかったのですが、今思えば最も実力を伸ばしたとき
でした。その経験が、今の自分を作っているのだと思い出すことが多いのです。
劇的な購買になるために
「あなたの技を下さい」と言ってみよう