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恋人探しと企業経営の共通点
恋人を見つける手法に劇的な変化が起こっている。これまで、お見合い、合ハイ、職場斡旋、合コンと推移してきた「恋人探しゲーム」は、インターネットという強力ツールを得た。ある調査では、アメリカ人の実に30%超が、「恋人探し」サイトに登録し、その少なからぬ数が結婚に至っている。
恋人探しと、取引先探しを同列に論じては、不遜だろうか。
不遜かもしれない。ただ、アメリカの「恋人探し」サイト事情を知るにつけ、取引探しとの共通点を見つけた。「恋人探しに上手くいく人」の特長が一つあるという。
それは、「相手からのコンタクトメールに、返事をすぐにする人」。私がバイヤーとして、中小企業のホームページを見るときのことを思い出した。少なからぬ企業は、ホームページのアドレスに記載されているアドレスにメールしても、即座にお答えいただけない。
こちらは急いで問い合わせたい場合がほとんどなので、すぐに他社を検索する。すると、忘れていたころになって連絡が届く。()の中は私の気持ちである。「お引き合い頂いた案件は当社では難しく……(もう、他社を探しているよ)」「ぜひ、来週にでも会社案内を兼ねてお邪魔したいのですが……(こっちは、急いでるんだから、そんな悠長なことやめてくださいよ)」「もうちょっと、詳しい背景を知りたいのですが……(それを訊くくらい、すぐ対応してくださいよ)」。などと絶望的なタイムラグがある。
やや()の中は、正直に書きすぎたかもしれない。製品は素晴らしいのに、買い手との出会いを喪失してしまっている企業のみなさまには、深く同情するしかない。だけど、こちらの事情も察していただければ幸いだ。
さて、ホームページから問い合わせができるようになっている企業のみなさんへ質問がある。
(1) 問い合わせに、社内の誰(どの部署)が対応するかを明記しているだろうか
(2) 問い合わせを誰かの携帯電話に転送するようになっているだろうか
(3) 24時間以内になんらかの返信をしているだろうか
どの時代もモテるのは、マメな人だ。