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正念場をしのぐ方法
三連続出張の最終日。朝から天気予報に騙され、朝食抜きで北関東へ向かう早朝の電車に乗る。
ひもじいし寒い。朝から最悪の出だしである。
打ち合わせも結構紛糾した。
システムの導入範囲について、顧客と当方との間で認識の食い違いが非常に大きかったのである。しかしながら導入を間近に控え、譲れない部分もあるし、感情的になっても仕方がない。今日はこの仕事の正念場であることがわかったので、いい加減には出来ない。
同僚が話してゆく内容をホワイトボードにまとめて、一つ一つ理解を得ながら話を進めることとした。最後に「あるべき姿」と「当面の姿」を書き出し、そのギャップを「いつまでに」「誰が」「どうやって」埋めてゆくかということと、「あるべき姿」に出来ない表面的な理由と、その本質は何であるのかを突き詰めて考えてもらった。
そうしないと、漠然とした不安を抱えて物事が何も進展してゆかないからである。結局は、作業負荷が見えないことから、導入範囲を広げることに対して抵抗があることがわかり、作業負荷の見積もりを行えば、手の打ちようはあるということを理解してもらった。
非常に時間はかかったが、対面の打ち合わせを行う意味は十分にあった。これでようやく導入準備が整ったという実感を抱き、満足して帰路につくことができた。