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海外調達はマクドナルドで学べ
海外調達をするときに話題になるのは「結局、為替ってどう推移するの」と
いうことです。正直、わかりません。もしわかるひとがいたら、そのひとは
調達・購買担当者ではなく、為替ディーラーとして大成しているでしょう。
大金持ちになっているはずです。
が、なんとなく為替の流れを把握する方法が考案されてきました。そのなか
でも有名なのは、エコノミスト誌(日本の雑誌「エコノミスト」ではありま
せん)が考案した。「ビッグマック指数」というものです。「ビッグマック
インデックス」ともいわれます。
これはアメリカと日本のマクドナルドで販売されているビッグマックの価格
を割り算するものです。たとえば、アメリカでビッグマックが1ドルで販売
されているとします。そして、日本では100円だとします。そのとき、こ
のビッグマックインデックスは、100割る1で、100となります。この
とき、為替レートのあるべき姿は、1ドル100円というわけです(!)。
なんとシンプルな計算式でしょう。でも素晴らしい! というのも、為替は
国家の購買力平価で決まるといわれていますので、一概に「雑だ」といえな
いのです。ビッグマックといったら代表的商品ですからね。では現在はどう
なっているのでしょう。
2014年の状況です。日本もアメリカも、地域によってビッグマック価格
に差をつけていますので、「ウチの近くのマクドナルドでは価格は違う」と
かいうツッコミはやめてください。結果からいいますと、日本では2014
年1月に310円で、アメリカでは4.62ドルでした。
ということで、310割る4.62で、67円です。つまり、1ドル67円
という、超円高が、あるべき姿だとビッグマックインデックスは指し示して
います。
これは一部の経済学者の意見と合致します。つまり、現在の円安はアベノミ
クスが意図的に創りだしたものである、と。本来はアメリカのインフレ率な
どを考慮すると1ドル70円くらいが適正だ、といいます。たとえば偉大な経
済学者である野口悠紀雄先生などはそうおっしゃっています。
さて、ほんとうに1ドル67円に調整されるのでしょうか。それはもちろん
わかりません。政治的要因も大きいですからね。でも、このように海外調達
ならびに為替について知識をもっていると、さまざまな愉悦があるでしょう。
ぜひ、ウォッチください。