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社員を幸せにする方法
製造業の調達部門に属するバイヤーとして、「とりあえず打ち合わせしましょうか?」というフレーズにこれまで忙殺されてきた。
トラブルや何かの困りごとがあったときに、アタマで考えるよりもとっさに動いて、対面して相談する、というのは一つの能力でもあるのだろう。しかし、対面して打ち合わせをする程度の内容もないのに、「とりあえず」「まずは」打ち合わせしましょう、と言ってくる人は非常に多い。
日本人ホワイトカラーの生産性の低さが話題になったことがある。おそらく日本人からすれば、汗水かいて働いているのに、昼間から酒を飲んでいるような国の労働者と、さほど生産性や給与が変わらず、むしろ余暇の量で圧倒的に負けていることが不思議だろう。
その原因は、この打ち合わせの無意味な多さにあると私は思っている。どこかに打ち合わせに行けば、最低1時間はかかる。往復時間を考えれば、2倍にも3倍にもなる。
では、なぜこの時間をなぜ短縮しようともしないのか。最先端を行くアメリカの某企業では、主要取引先と対面する回数は、年平均2回だという。「とりあえず打ち合わせしましょうか?」君には、想像もできないことである。これは根性論ではない。いかに打ち合わせを効率化し、時間短縮を図るかという技術論にほかならない。
想像するよりも、対面せずに済んでしまうことは多い。お互いがささっと効率的にやり取りする技術を習得すれば、対面する用事の半分は消すことができる。営業マンであれ、バイヤーであれ、むやみに相手を打ち合わせに誘わずにメールやTV会議システムの活用をもっと真剣に考えた方がお互いのためだ、と私は思う。
オリンピックで、とある日本の敗退選手の口癖は「根性」だった。一方である陸上金メダル選手の口癖は「技術」だという。もっと「やる気」「根性」よりも「技術」が見直された方が良い。