第1章 座談会 5.●上司との恋①

第1章 座談会 5.●上司との恋①

りょうま バイヤーやっていて良かった!と思えた言葉。斎藤さんの「あなたの頼みなら……」ですが、かっこいい男から言われたの?

斎藤 酷い上司の下に居るのですが、サプライヤーへの影響力も上司の方が強い。私はなかなか認めて貰えなくて、5年くらいがんばってやっと斎藤さんのためならなんとかするよ!って言って貰えるようになったっていうのが嬉しかった。

坂口 そのサプライヤーは何年担当しているの?

斎藤 3年くらい……何かっていうと上司が出てきちゃうし、電話で揉めていると「何電話しているのだ?」って怒られちゃうし。

坂口 なんか職場環境良くないね。

斎藤 自分か能力がないから……信用されない。同じお金を動かすのでも、上司の承諾がないと動かせないのだろうな~って思われている。そういうこともあるので、斎藤さんのためなら……っていうのは嬉しかった。コスト低減の話にしても、設計の考えや動きを伝えた時に、斎藤さんのお陰です……これからはもっと設計担当者に会うようにします……って言われると、バイヤーやっているって感じる。

りょうま 上司しか信頼していないサプライヤーを、こっちに向かせようとするとき、どんなコトするの?

斎藤 サプライヤーの要求に答えようとする。他のバイヤーだったら面倒くさがって答えないことでも、調べて回答しようとしたり…… 聞かれたらその日のうちに返事をしたり。来たときに必ず会って話をするとか。そんなことかな……かつては私の上司もそんなことをやっていたのかもしれないけど、サプライヤーも男性バイヤーと私で全然対応が違う。

坂口 どんなとこ?

斎藤 上司に対しては、サプライヤーは弱みを見せない。女には言いやすいのかな~って思うことがある。

坂口 普通は異性に弱みを見せないんじゃないの?

鈴木 それは、信頼され始めたのじゃないの?

斎藤 嘘をつくサプライヤーも、私には見え見えで嘘ついているくせに、上司にはそういうことは言わない。昔は、そういうサプライヤーの嘘を突いていたが、最近では上司からも言われるので、敢えて先回りしてその嘘に合わせて「こうなっているんじゃないの?」って言ってあげたりする。上司には旦那に優しくするように、接しろ!って言われた。

りょうま すごく大人だね

斎藤 自分が優しくするのは、好きな人だから優しくできるのであって、嘘つきな嫌いな人になかなか優しくできなかった。

斎藤 男同士はどうしているのかがわからない。私が感じてしまう……私の事バカにしているな……と思っている。

坂口 社内的な決定権が斎藤さんにあったら……

斎藤 それって家庭と同じじゃん?

鈴木 それと同じような状況が、私が指導している新入社員にもあって、彼が担当なのに、サプライヤーは彼を飛ばして上司の主任に話をする。電話をしてくる相手がいて……バイヤーは困っていて、私はむかついて、新入社員にサプライヤーを怒れ!って言った。私が担当ですから、私を通さない案件は受けません!って言いなさいと。そして、私はその主任にも、直接電話があっても受けないでくださいと言った。彼に決定権があるようにわからせないと、バイヤーがかわいそう。勝手に飛ばしてやって……バイヤーのモチベーションが落ちるでしょう?上司も気を利かせて受けちゃうし。

斎藤 上司は受けたいんだよ。

鈴木 あ、受けたいんだ。

斎藤 そういう上司も居るって事

鈴木 直接メーカーに言ってもダメ?

斎藤 言いました。信用していないのかもしれないけど、上司にしか決定権がないし……

坂口 そんなこと言うなよ

鈴木 私が上司に説明しないとって……

斎藤 人間同士だから、自分に決定権がないことはばれているの。

鈴木 寂しいなぁ……

斎藤 寂しいけど、自分に力がないのだから、上司に相談して、これまでの状況を理解して、整理していると、だんだん相手のこともわかってきて、なんだかんだ言って、斎藤さんにいうと対応が早いな~って思わせる。最近は、良いことは上司。困ったことは私に言う、そんな状態になった。

藤野 でも、そこからなんじゃないですか?

斎藤 そうかもしれないですね……言いにくいことは私にしか言わない、そういうちっちぇえサプライヤーが居るのですよ。

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