第1章 座談会 9.●会う女子と、会わない男子①

第1章 座談会 9.●会う女子と、会わない男子①

斎藤 男の人はやりますか?

りょうま はいっ?

斎藤 そういうこと……

鈴木 やるよ!やりますよね?

りょうま 今、片平さんの話を聞いて、すごいな~と思って聞いてたんだけど。私はあんまり考えないですね。やります?

坂口 うん……

りょうま だって……ねぇ……

坂口 ぼくは本の中で「交渉するな」って書いているしね。仕事中に、あんま人と会いたくないです。

斎藤 会わなくて済む?

坂口 うーん……だから、私はサプライヤーの人に「できるだけ電話はしてこないでください」「できるだけ会いに来ないでください」っていう。会ったり、電話したりって事が、20世紀の最悪の発明なので……本当にね……

斎藤 メールで済ますの?

坂口 メールで済ます。「メールでは伝わらないことがある」というのは、「あなたがメールの書き方を知らないだけだから……勉強してください」って言う。もちろん極論を言っていることは自覚しているけど、交渉に時間をかけすぎている人たちたくさんいるよね。雑談ばっかりで。ぼくは次の本で「将来は、名刺から電話番号が消えるだろう」って書いているんですけど。あの……会社の中で、人と人が会うコストが一番高いんですよね

一同 うん……(しんみり)

坂口 それをみんななぜ減らそうとしないのか? それが疑問。もうちょっとみんなが約束を守って、時間通りやったら、長い交渉なんて必要ないもん

鈴木 それって、楽しいですか?

片平 そう、それ思いました。仕事楽しくなさそう……

坂口 楽しさ、楽しさ……楽しさね~ 人と会っていることが楽しいの?

鈴木・片平(声を揃えて、坂口さんが言い終わらないうちに)楽しい!

一同 笑

鈴木 だって、女性なんておしゃべりだし……

片平 うんうんうん

鈴木 だって……わかんない、そういう意味で言うと、コストがかかりすぎているのかもしれないけど、

坂口 うん、そうです

鈴木 例えば30分かかったうちの、もしかしたら商談は10分だったかもしれないけど、20分雑談って時もあるけど、

斎藤 楽しいですか?

鈴木 楽しい! 20分雑談して、10分間めちゃめちゃ喧嘩するときもある

斎藤 大久保さん(女性バイヤーここだけの話に登場)と話をしたときもそうだったんですけど、サプライヤーさんによく飲みに誘われるじゃないですか……いや、よく行くって言うんですよ。

鈴木 誘われない……し、行かない……。

斎藤 っていうか、うちの会社ではそういうところにできるだけ行くなって言われていて、で基本的に私だけが誘われても、その嫌いな上司が必ずついてくる

鈴木 いかない。うちは絶対資材部員行動基準が決まっていて、誘われたら基本的には接待は受けるなって、贈り物も受けるだし。

斎藤 言っちゃいけなかったのかな?

鈴木 そういう意味での楽しさじゃないんですよ。飲み会での楽しさじゃない。ただ単に……

斎藤 っていうか、それともう一つ話があったんですけど、商談とかもすごい楽しい……ってわけよ。何で私は楽しくないのかな?って……あのね~仕事以外の話をして、楽しいと思えるサプライヤーの担当者がいない。それは自分の感情的なモノなのかもしれないけど……

坂口 解決しているのは楽しいけど、人と話をしたり、納期フォローしたりするのは楽しいとはまったく思わない。

斎藤 うちのその上司は……

鈴木 席に座っているのがイヤなだけかも。

坂口 人と雑談するよりも、工場で現場見学して学習した方が全然良いと思いますよ。

鈴木 あ、だからコストとか、アウトプットとか、と言う意味で言うと、無駄は多いと思う。でもその息抜きがあるから、集中する時間ができて、良い意味で息抜きになっていると思う。自分はそういう気がする。

鈴木 私は席でメールだけで、電話だけで仕事しろ!って言われたら、イライラして、うまくいかないと思う。

坂口 あの……

斎藤 鈴木さんは話が上手だもんね~

鈴木 上手じゃないの、好きなの

坂口 ○△×□って会社があって、生産性が上がった理由が二つあって、残業をすればするほど給料が下がる仕組みにしたのと、電話はこの一時間しかかけちゃいけないっていうのを決めたっていう二つ。けっこうそれってぼくは賛成なんですよ。ダラダラ、ダラダラ電話しているおじさんとか、いない?

鈴木 いるねぇ~電話が好きな人

坂口 すげえ、効率悪い。

鈴木 そういうやり方が……

片平 スタイルなんでしょうね

坂口 あぁもちろん、勿論

鈴木 私はそのスタイルには向かないけど、そうした方が絶対良いと思う人も……まぁいっぱいいるし。

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