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胸襟を開かないと・・・
私の勤務している会社は全世界に20箇所以上の事業所を抱えている。たまに他の事業所の購買へ協力することもある。それは往々にしてサプライヤーを混乱させることになるのだが・・・
今回のケースは、私が開拓したサプライヤーを他の事業所へ紹介したもの。
紹介する際に、他事業所の担当者に対して
1.役立つか立たないかは自ら判断すること。
2.できるだけ深く絡ませたほうが、相手のノウハウをより活用できること。
3.できるだけ自社の情報は公開すること。
とのアドバイスをした。特に3項は、製品トータルを設計・製造可能なサプライヤーであるために、自社の設計・製造部門との認識を持ったほうがより興味深い提案が受けられると口頭でも説明。上記3点は私自身の資材調達の考え方の基本でもあるのだが、私は上記3項で大きな成果を得たサプライヤーなのである。同じように大きな成果を・・・との思いでの紹介であった。一方でせっかくのサプライヤーをスポイルしないで・・・との願いも込めて。
実際はどうなったか?
詳細の情報は公開せず、コストダウンのアイデアだけ提供してほしい・・・との話であることが、サプライヤー側からの連絡で判明した。確かに契約上の別法人との共同開発案件でもあり、自社の意思のみで別会社へ情報開示などできないかもしれないが、ベストな道を見出す中で、そのサプライヤーへの協力依頼が必要なのであれば、自ら持つ情報はすべて詳らかに開示して協力を請うのが筋ではないか?情報が少なければその後の展開に支障を来たす事は明らかであるし、大胆なアイデアなど生まれるべくもない。
別に最先端の製品でもあるまいし、機密保持を契約で謳っている訳で、何を非公開にする必要があるのか?相手に本気である事を示して、のめり込ませる事が必要なときではないか!
私自身は必要であれば社内の文書でもどんどんサプライヤーへ提供する。こっちの気持ちを見せるためにである。バイヤーは人がやっており、営業もまた人、胸襟を開く努力なくして相互信頼など作れないのです。