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若造ではどうにもならないことへの反逆 ~ 給料というモノサシ(2)
面白いデータがある。
新興企業が成長するとき、まずは営業力と技術力を強化するが、その次にやはり購買力の強化を目指す。
なぜなら、買うという立場は強そうに見えながら、信用のないところには売ってもらえなかったりする。
だから新興企業はプロのバイヤーたちのヘッドハンティングに乗り出した。安いものを調達し、自社の競争力をつけるために!
世界中のトップバイヤーたちは安価なものを購入するプロ集団だ。安価なものを買う、という見返りに彼らが手に入れたのは、最高の給料だった。
最近のアメリカのバイヤーの平均給与額のトップが下記の表だ。
Average salary
1 San Jose, Calif. $122,300
2 Jacksonville, Fla. $104,200
3 San Antonio, Texas $103,400
4 Toledo, Ohio $103,200
5 Columbus, Ohio $98,600
6 Memphis, Tenn. $97,000
7 New Brunswick, N.J. $92,200
8 Greater New York City, N.Y. $90,800
9 Nashville, Tenn. $88,400
10 Syracuse, N.Y. $85,100
見事にSan Jose-シリコンバレーのバイヤーたちがトップになっている。平均給与が1千3百万円ほど。
買うという行為は、どれだけ自分がその価格に納得するかに、交渉の良し悪しが決定される。そしてそれを愚直に試行錯誤したバイヤーたちは今トップとして世界最高の給与を稼ぐ地位にいる。
この中にはもちろん多くの日本人たちがいる。
前職では恵まれない無益な交渉を続けた人たちもいる。
しかし彼らに共通するのは目の前の仕事をあきらめず、地道にただただ仕事を行っていた。そしてそれが大きな道の扉を開くことがある。
どんなに下らない購買業でも、そこから一つの答えを探せることもある。そしてそれが自分の未知の世界を拓ける可能性があるのだったらどんなに楽しいだろうか。
言うことを全く聞いてくれない町工場のオヤジたちを相手に日々交渉を行っているバイヤーであっても、それを3年我慢し、自分なりの工夫を加えやり尽くせば、シリコンバレーの企業にだって転職できる。
突然だっていい。20社に履歴書を送付すれば1社には潜り込める。これは私の知人の例からも確信していることだ。
今の仕事から、世界一になってみよう。