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購買戦略がいるかいらないか(2)
私の意見を言うことができれば、簡単だ。
「それでも戦略は必要だ。それは、会社など関係なく、ロジカルに戦略的思考を組み立てることができるビジネスパーソンとしての価値が上がるからだ」
あくまでも自分と言う立場のみに立った、エゴイスティックでありながら、誰にも論駁できないロジックを持ったバイヤーになることのみが必要なのだ。
卑近な例だが、私の知人でもバイヤーで有名外資系に転職できるのは、次の質問に即答できる人間だ。
(1)チームでなく、組織でなく、あなた個人の業績を教えてください
(2)あなたしかできなかったことを教えてください
(3)あなたの工夫を教えてください
これも日々戦略的購買業務を考えている人間には簡単なのだ。
図々しくても自分の理想を描くこと(「あるべき姿」)
現状を把握すること
その現状から、理想に向かって、どのような施策を打つかを決めること
その施策が効くか見極めること
こういうことを考えるだけでいいのだ。
英語も、些細な資格も必要ないのだ。
少なくとも、周りの例から、私はこの程度だけでも希少価値があることを確信している。
・・・・
購買戦略とは、一言でいえば「この製品は今後○○社から購入する」と決定することだ。
2~3社のサプライヤー候補を立てて、競合させながらその中から購入メーカーを決定することだ。
しかし、その2~3社が、その分野の製品全てに対して安価であることはあり えない。
例えば、IC・半導体を購入するとき、3社を戦略購買メーカーと位置付けたとし ても、その3社のみが最安値であり続けることはありえない。
それじゃぁ、安ければ戦略購買メーカー以外からも買うのか?
安くても買わないのか?
それはなぜか?
それは普遍的な理由か?
数値で語れるのか?
こういうことを愚直に考え抜いていくプロセスと「覚悟」が必要になっていく。
・・・・
戦略が優れたメーカーはどこか?
フジゼロックスだったり、トヨタだったり、塩野義製薬だったり、日立だったり、NTTドコモだったり、どこでもいい。
そういう企業が、中から見れば実は戦略は「上から落ちてくるもの」だったりする。
それほど、戦略的思考=戦略を持った個人の集団、という図式は成り立たないのだ。むしろ、そういう組織の人員の方が悩んでいたりする。
組織の戦略の出来栄えのよさと、個々人の戦略的思考の出来栄えを混同しまい。
小さな組織だからこそ、いや大企業の中で組織の戦略に翻弄されているからこそ、自己の戦略を語ろう。
「戦略を考えて皆を蹴散らそう」