過去との決別②

過去との決別②

「いや、まあ、なんというかなあ」彼は話しだしました。「そんなに活躍で
きるんなら、以前の職場でも、もっともっと活躍してくれりゃあ良かったん
だけどなあ」。
つぶやきのようでした。

私はこれまで、組織にとらわれない生き方を求め、他者にもそれを推奨して
きました。しかし、たしかに、自著でも書いたとおり、組織の力は強く、そ
れを個人の力では突破できないこともあります。残念ながら、組織を脱出し
たほうが力を発揮できることもあるでしょう。

私はかつての組織を批判しません。事実がどうであれ、その組織からお金を
もらい「食ってきた」ことはたしかだからです。組織で活躍できなかった、
と他人の目に映ったとすれば、それは間違いなく私の責任です。

「昔、お前は、こう言った。組織は変わらない、変わらないなら自分が出て
いく、と」
「もちろん変わる組織もありますよ」
「そして、多くの人も変われない」
「組織よりは人のほうが変わりやすいんじゃないですか」

そうかなあ、と彼は言いました。市場環境の悪化、製品が売れない、やって
も成果を正しく評価してもらえない、やるだけ無駄……。だから、個人が積
極的に変わるのは難しい時代だ、と。

組織が変わらないことを言い訳にしていては、たしかに何も変化できません。
私は、この人はたしかにずっと変わらないなあと思いました。

「そうやって言い訳ばかりして生きているんですね」。そう喉元まで出かか
りましたがぐっと抑えました。代わりに「変化したいひとはたくさんいます
よ。だから、自分がまっさきに変化して、それをほかの人たちに見せようと
しているんです、私は」

ふうん、と彼は言いました。

「なんなら、私がやっているメールマガジンでも購読してみてくださいよ。
一人の担当者でも変化できるんじゃないかと思って真剣に書いているんです。
もしかしたら組織は動かせなくても、一人ひとりの担当者が変わることはで
きるはずです」

「メールマガジンってねえ。そんなの購読したこともないし、読んでもどう
役に立つのかもわからないし」

「結局は、何もしない、ということですね。それじゃあ、たしかに変わりま
せんよ」

別に私は、アジルアソシエイツや、私がやっている未来調達研究所
http://cobuybtob.sakura.ne.jp/ )を必要以上に宣伝したいわけでは
ありません。もちろん、私の発するコンテンツをお読みいただきたいと
強く願っています。ただ、他にもさまざまな著者の書籍があります。
セミナーもあります。いろいろな教材があります。また、知識・情報だけ
ではなく、個人が変わるためのきっかけはどこにでもあります。その小さな
きっかけを放棄しては、何も変えることはできません。

私は気になることはすべてやってみる、の精神で生きてきました。すべてが
成功するわけもありません。時間の無駄だったこともあります。ただ、やっ
てみなければ、失敗もできません。バットを振らなければ三振すらできない
のです。

みなさん、一歩を踏み出しませんか。

みなさん、行動によって一歩を踏み出しませんか。私の一歩も、近々ご紹介
できるはずです。あるひとは、「行動せずに意思決定の場から逃げてはなら
ない」といいました。

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