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陰謀に参加するばいやー
某日、ある極秘プロジェクトが招集された。
極秘プロジェクトなので、本来こんなところに書く訳には行かないのだが、おもしろいので書いてしまう。
プロジェクトに集う面々の目的は、「あるプロジェクトを潰すこと」である。そしてそこに集う面々の共通点は、「潰そうとするプロジェクトの構成メンバー」であること。
会社という組織では、ときどきこのような面白いことが起きる。いやいや当事者が「起きる」なんて第三者的に書いてはいけない。正確には面白いことを起こしている、のである。
どうしてこんなことになってしまったのか?
それはプロジェクトのコアメンバーの当事者意識の欠如が原因である。プロジェクトの進捗管理、用件定義、外部との調整、メンバー間の情報共有、どれも足りない。そして何よりも、プロジェクトの所期の目的を達成しようという、確固たる意思が足りない。
どれだけ、我々メンバーが提言を繰り返してもコアメンバーには、全くそれを反映する能力がない。そんな状況を見て、ついにクーデターとも言うべきプロジェクトが動き出したのである。
そこでは、「どうしてこうなったのか」なんて話はでなかった。参加者皆の見解が完全に一致しているから。話題になったのは、クーデターの是非ですらなく、どうやったら効果的かという戦術面の詰めと、誰の首をはねて、誰と替えるかというターゲット設定。
いやいや実際、派閥争いなんて次元の話ではなく、仕事が停滞してしまうのを防ぐために、仕方なくやることなのだが、陰謀というのも時には面白い。