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韓国企業の強さは調達・購買にある(のか)
再び同じことが起きようとしている。しかも、一度目は悪夢として。二度目はまたしても悪夢として。
アメリカがかつて「ジャパンアズナンバーワン」と呼んだとき、日本人は自分たちの栄華を疑わなかった。「ジャパンアズナンバーワン」とは「ジャパンイズナンバーワン」とはいえない、微妙な立ち位置を表現していた。日本人は誇りに思ったけれど、すぐにそんなことを言う人はいなくなった。ナンバーツー以下になってしまったからだ。
韓国が日本に羨望の眼差しを投げかけているとき、日本人は「アジア勢には負けないだろう」と思っていた。しかし、今はどうか。某原発の受注でも韓国に敗北を喫し、日本のお家芸であったはずの各産業(自動車・電機)でも敗北を喫し始めているではないか。
韓国企業の強さはなんだろう。
調達・購買である、と断言するつもりはない。しかし、調達・購買の領域においても差があることをここに明記しておきたい。韓国では、日本人の想像以上に調達・購買の専門家と資格取得推奨が進んでいる。CPSM等のホルダーは日本より遥かに多く、また先進企業もこぞってそれを教育に取り入れている。
もちろん、繰り返しだが、調達・購買の領域も一つの例にすぎない。しかし、何か調達・購買が象徴しているものもあるように、私には感じられる。それは、これまで定性的に語られてきたものを定型(形)化しようとする「力への意志」であり、間接業務のプロフェッショナル化への欲望だ。
属人的知識ではなく、形式知へ。暗黙知ではなく、周知されたノウハウへ。そこに至る道程に韓国企業の躍進の秘密があるように思える。