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4日目⑥
話し続けてしまうと、立場が逆転してしまう。本当は「買ってあげている」とい
う自分を演出してできるだけ有利な条件を引き出したいのに、話しすぎると心理的
に「あなたから買わせてください」という立場になってしまうのだ。あるいは「結
局はここから購入する」という前提で話してしまう。だから営業マンとしては安く
する理由がない。インセンティブがない。
考えてみてほしい。今まで、ペラペラと話して自社製品を売り込もうとする営業
マンから購入したことがあるだろうか?ないはずだ。ペラペラと話す営業マンを見
ると、必ず「必死に売ろうとする人。買ってあげようか考えている人」という構図
が出来上がるからだ。だからあなたは買わない。最近流行りの、提案型営業という
ものも、買い手が受け手にまわる限り同じ構造だ。売り手が「ソリューションビジ
ネス」などというカッコいい言葉を使っても、結局は立場が逆転できない。
だから、バイヤーにとってみれば、ペラペラ話す営業マンやソリューションビジ
ネス営業マンは格好の餌食にできる。相手に話させれば話させるほど、あなたの立
場は強固になってくるから、彼の話を止めてはいけない。ボロが出て、好条件を引
き出せるまで粘るのだ。できるだけ交渉では話さないこと。そして、関係を常に上
位に保つこと。これが必須なのである。
4日目のまとめ
◆オマケをつけられるとバイヤーは騙される
◆バイヤーに交渉力は要らない
◆買うという強い立場を逆転されると負けてしまう