- ホーム>
- 最強の調達・購買スキルアップ講座>
- SMAP解散と調達・購買業務
SMAP解散と調達・購買業務
SMAPが解散するようです。誰でも知っているニュースですね。私は個人
的に、中居さんの司会の技術に敬意を抱いていたものですから、SMAPの
動向も気になっていました。ネットやスポーツ紙、そしてワイドショーをは
じめとして、さまざまな憶測が飛び交いました。ジャニーズ事務所の陰謀と
か、元マネージャーがどうだとか、誰と誰の確執がどうだとか。
そういうことは、ほんとうなのか。芸能関係に詳しいテレビのスタッフや、
ラジオ、そしてゴシップ誌の記者など、いろいろ訊いてみました。すると、
驚くべき事実が……といいたいところですが、ほとんど新しさはありません。
報道された内容を、もういっかい聞かされただけです。つまり、私は業界に
ルートをもっているようで、一般人の情報とほぼ変わるところはありません。
いや、ジャニーズの一般人ファンのほうが、はるかに情報に詳しいのではな
いでしょうか。
この世には、いわゆる「ここだけの話」を語りたがる人にあふれています。
しかし、残念ながらその「ここだけの話」がほんとうに「ここだけ」だった
ことはありません。たいていが、聞き慣れた話です。芸能界であっても、そ
れは変わりません。そして、私の経験では、「隠された真実」というのは、
ほとんど無いように思います。たいていの場合は、真実は「よく知られてい
る」ものです。
この前、たいへん、面白い話を知りました。まさに「真実は平凡」という言
葉がもっともあてはまる事象です。
たとえば、よく「最近の若者は内向き志向になった」といわれます。その結
果として海外旅行が減った、と。調べてみると、たしかに若手は海外旅行に
行かないようです。しかし、絶対数はそうですが、率で見れば、たんに人口
が減っただけのことです。「真実は平凡」なのです。さらに調べると、親の
給料が減った年度に、若者は海外に行かなくなります。まあ、あたりまえで
すよね。「真実は平凡」だからです。
あと、児童の虐待について相談が最近、急増しています。しかし、ほんとう
に、最近の親は子どもに虐待するのでしょうか。さまざまな言説を与える論
者がいます。しかし、よく調べると、相談を受ける機関(電話の数)が増え
て、相談を受けやすくなっているだけなんですね。こういったデータを疑う
スタンスは社会学の基本です。そしてリテラシーの基本です。
しかし、こういうことを身につけていない大人もいますから、ここで語る価
値もあるかもしれません。
調達・購買業務でもおなじです。会社内での報告では、とにかく「わかりや
すい」理由が求められます。しかし、「真実は平凡」なんですよ。そんなに
わかりやすい理由があるはずはない。平凡でも、凡庸でも、くだらなくても、
真実を明らかにしませんか。それこそが調達・購買業務を真に革新するキッ
カケになると私は思います。。