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1-(6) 調達・購買が購入するものは何か?「調達・購買部門が真に購入するもの、されるもの」
調達・購買部門が購入するものとは極論を言ってしまえば、時間とお金です。時間をかければ、どんな技術も自社内で完結することもできます。どんな製品も時間とお金をかければ生産できないことはありません。
しかし、時間もお金も有限ですから、すでにその技術やノウハウを具現化した企業から製品を購入するわけです。世の中に無数に存在する発意に対して、自社で有益なものを見つけ出し、適切な価格で代償(多くの場合は金銭)を支払うことを調達と呼びます。
そこには、「この金額ならば売る」という発意元の企業と、「この金額ならば購入する」という調達側の企業がいます。その橋渡しをするのがバイヤーです。
まさに、資本主義社会の取引の円滑化を担う役割がバイヤーにはあります。
そこで、重要となってくるのがバイヤー自身を買ってもらう、ということです。円滑な取引のためには、バイヤーの人柄を認めてもらい、両社の関係を構築するところから始めなければいけません。
資本主義社会といっても、人間的な感情を抜きにして取引などありえないからです。お互いがお互いを信頼しなければ、もし取引が開始されたとしても、スムーズな業務などできません。そのためには、日ごろから実直で誠実な対応が必要となります。
多様なものを調達する可能性がある現在、どこでも通用するような最低限の礼儀と人柄を備えなければならないことは言うまでもありません。