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2-(2) 調達・購買部の貢献とは「バイヤーは社内外を結ぶコミュニケーションツールとなる」
入社間もないバイヤーに「どうやったら、仕事を早く覚えることができ、早く成果を挙げることができますか」と訊かれると、必ず答えることがあります。
「2年間は、与えられた仕事を全て断ってはダメです。他のバイヤーが答えるべき問い合わせにも嫌がらず対応して下さい。そして多くの人たちと触れ合い、仕事を詰め込んでください。詰め込めば詰め込むほど仕事の密度は上がります」と。
聞いたバイヤーにとってはかなりのプレッシャーなのかもしれません。しかし、これは私が強く信じていることです。
バイヤーの仕事を普通の2倍やっていれば、関わる人たちの数は2倍以上に増えてゆきます。評価してくれる人の数も2倍になってゆきます。自分の行動と態度で社内外に貢献ができます。
通常の仕事以外でも、会社に貢献できることは考えてみただけでも色々あります。これらはほとんどお金を必要としない、難しくもないことばかりです。
・ サプライヤーから聞いた話で参考になりそうな内容があれば、資料をまとめて社内に配布してみてはどうでしょうか?
・ 社内で常識から外れている行為を散見したら、それも配布したらどうでしょうか?
・ 自分の経験を書き残し、社内で共有化してみてはどうでしょうか?
・ 調達関係の勉強会に出席し、他社の「開発購買」などの参考事例を各部門にプレゼンテーションしてみてはいかがでしょうか?
調達・購買部門は社内とも社外とも付き合います。社外(サプライヤー)から見える市場の情報(市況の動向や技術トレンドなど)を社内に提供する。社内(生産・設計部門)から見えるお客の情報(自社が市場から求められているもの、生産予定品目)を社外に提供する。その両方への窓口として存在意義を発揮してゆきます。
バイヤーは社内外を効率よくつなぐことのできる立場にいます。良いモノを安くタイムリーに調達してくるだけが仕事ではありません。
ときには倫理・法律上から社内が暴走しないかもチェックし社内を教育したり、情報を提供したりします。金銭的メリットではないので、効果が分かりにくい面はあります。それでも、社内外に良い影響を与えることは必ず評価されます。
「あの調達・購買部門に、あのバイヤーあり」と社内外に認知されるようになって下さい。