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6-(5) 急な値上げ・生産中止にいかに対応するか「材料値上げを阻止する」
材料値上げに対しては、長期契約を結んで価格を抑制するということが現実的には有効でしょう。
しかし、原点に帰って考えてみれば、たいていの企業はサプライヤーと「安定した調達」を契約書で交わしています。「安定」には価格の安定も含まれなくてはいけません。材料高騰を単純に売価に反映させることは、サプライヤーの義務放棄と言えなくもありません。
材料値上げに対しては ①見積りを納得できるまで詳細説明を求める ②高騰した分を、どれだけ社内努力で吸収したかを明らかにさせる という地道な活動をすることに尽きます。①は、材料はどのくらいで、どれだけ上がっていて、それは現在の市況と比して妥当なものか、を確認します。②は、単に高騰した分を請求するのではなく、いかにサプライヤーの義務の範囲として高騰分を吸収しようと試みたのか。「まさか、そのまま請求してきていないでしょうね」という態度で臨んでください。
①②に共通するのは、絶対に引かずにしつこく検証することです。安易な値上げは認めないという姿勢をアピールすることです。それがなければ、それ以降も少しの市況変化で値上げ申請を認めることになるだけです。