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通貨安競争の行先
ビッグマックインデックスというものがある。
アメリカで、1ドルで売られているビッグマックがある。そして日本では100円で売られているとしよう。あくまで仮定だ。そのとき、為替レートは100÷1=100と計算される。
ビッグマックインデックスとは、購買力平価から最適な為替レートを導こうとするものだ。これは半分冗談のような指標ではあるけれど、意外に当たっている。ファストフードは価格が敏感に動くから、各国の購買力を計測するにはぴったりというわけだ。
そこで、現在のビッグマックインデックスで見る、対ドル為替レートはいくらくらいだろうか。結果は85円だという。とするならば、今の為替レートは「異常な円高」ではなく、むしろ「妥当性のあるもの」という認識にならざるを得ないのではないか。
これからは85円というレートを前提としてビジネスを構築する必要があるということだ。とすれば、全国の調達・購買部門は、円高を前提として輸入を推進せねばならない。
ビッグマックインデックスは100%的中するものではないけれど、これは一つの基準にはなる。調達・購買部門としては、いかに将来の為替レートを予想するか、という課題を持っていた。これからは何らかの手法で為替を予想するべきだろう。
おそらく、日本で輸入が加速化しないのは、為替レートが「現在は異常値だ」という認識が根底にあるからではないかと私は思う(違ったらごめんね)。そのときに、現在は「異常ではなく正常だ」と思うこと。これが輸入を加速させるのであれば、その「認識」(あくまでも「」つきだが)は悪いもんじゃない。
ビッグマックインデックスを社内説得に使えるのであれば、やってみる価値はある。