LCB化という予想

LCB化という予想

私は2010年の1月に、「LCBの時代がやってくる」と予想した。LCBとは、low cost buyerのことだ。要するに、これからは間接業務であっても、労働力のアジアシフトは避けられないということだった。

最初にこの言葉を聞いた聴者は戸惑っていた。もちろん、私も100%の確信があったわけではない。ただ、経済法則にのっとるのであれば、当然そうなるであろうという予想はついた。

私は繰り返し言っているけれど、500万円の日本人バイヤーがいたとして、たいした仕事しかやっていなければ、100万円の外国人バイヤーを5人雇ったほうがいい。このことに原理的に反論が可能だろうか。

もちろん、これはアジテーションの意味もあった。日本人バイヤーよ負けるなと。

しかし、そのアジもむなしく、私の予想は現実のものになろうとしている。某社は日本人バイヤーの数を大幅に縮小することにしたし、某社も新規の調達・購買部員は、グローバルな観点で採用していくという。

low cost buyerの反対語は、high cost buyerではない。おそらくAdd-Value Procurementismになろう。すなわち、付加価値のある調達・購買である。自分の仕事は、外国人にできない仕事かと問うこと。これはヘタすれば外国人差別とも捉えられかねない「あやうい」言葉だ。しかし、その問いを真剣に投げかけるときがきている。

自分自身に。そして周囲へ。2011年をAdd-Value Procurementismのはじまりの年にするために。

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