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4-(5) 納期の確保<基礎知識>
納期の確保とは、バイヤーが発注した納入期日に合わせてサプライヤーから製品を納入してもらうことです。あるいは、協議の上、バイヤー企業の生産に支障の出ない程度の期日に変更することです。
自動車産業や一部の電機産業のようにサプライヤーがバイヤー企業向けに専用生産ラインを保有している場合はフォーキャストによる密接な生産・納期管理が重要になってきます。
ただし、ほとんどのバイヤー企業はサプライヤーに専用ラインを持たせるほどの発注量を確保できないため、発注のたびにいかにサプライヤーから納期回答を入手し、遅れる場合は社内生産工程と調整できるかが非常に重要になります。調達・購買部門の役割の大半がこの納期調整業務と考えられている企業もたくさんあります。
納入期日に遅れそうな場合は、次の順番で調整してゆきます。
まずは、①サプライヤーに納入期日を早めることができないかを依頼 ②自社内で納入されてから生産を開始するまでの安全日程を削減できないか考慮 ③自社内生産工程における作業時間の改善ができないか考慮 ④どうしても間に合わない場合は他製品の組立てを先にできないか(入れ替えることができないか)考慮 という順番になります。もちろん、①の中にはサプライヤー工程内の②③を含みます。
納期調整においては、バイヤーに苦労はつきものです。納期遅れが生じてしまった場合は、再発防止策が必要になってきます。
また、どうしてもバイヤーとサプライヤーの立場の関係上、無理を一方的に依頼してしまうことが多いでしょう。多少のお願いは仕方ありませんが、両社が歩み寄り事情を理解した上で、改善を図ることが重要です。