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7-(5) 改善活動を応援する「サプライヤーの改善活動を応援する」
当初、私の持っていたサプライヤー改善応援活動への印象とは「なんでそんなことやるんだ」という一言に尽きます。自由競争でやっている取引なのだから、特定のサプライヤーに肩入れすることはないではないか、と。QCDDに優れたところを見つけてくればよいだけではないか、と。
しかし、今では印象はだいぶ違ったものになっています。新規のサプライヤーを探せばいいだけ、とはいえその手間や時間は膨大にかかってしまいますし、そのサプライヤーと果たして長期的な取引を実施できるかは誰にもわからない。となれば、新規サプライヤーを探すこともやりながら、本道は既存サプライヤーの質を高めることになるでしょう。
実際、大手企業は少なからずサプライヤーの改善応援活動を行っていますが、これには長期的に見て正しい活動です。マーケティングの世界でも新規顧客を見つけるほうが、既存客に再び購入させるよりもはるかにコストがかかると言います。
こういう地道な活動はすぐには効果が出ない分、華やかさはありません。地道な改善の積み重ねを面倒に感じるバイヤーも多いはずです。しかし、このような活動は長期的に見て必ず実を結びます。バイヤーは無関心な場合が多いのですが、例えば納期を改善できれば自社を含めてどれだけトータルコストが改善できるか計り知れません。バイヤーは前向きに取り組むことがまずは必要です。