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8-(2) 情報を社内外に提供する「私の経験」
「全くムダだった」
自分のやったことがあまりに徒労に終ってしまい、呆れてしまったことがあります。
社内webに部品のカタログを設置したときのことでした。
情報購買推進の掛け声の下、私たちバイヤーは各サプライヤーの製品リストを片っ端から集めることになりました。
設計者が部品を選定しようとする。そのときにいちいちサプライヤーに電話したり、ネットサーフィンをしたりするのは面倒だ。それなら、調達部門として、設計者のためのwebカタログを設置したらよいのではないか。こういう発想から始まっていました。
そこには、調達部門推薦の部品群を載せ、そこから選定してもらおうとするものでした。
しかし、作成の過程上で様々な問題が発生しました。まず数の多さ。調達部門の推薦部品といっても、分野ごとに設定しようとすると莫大な数になります。しかも、メモリーもM(メガ)ごとに決めようとなると数が膨らみます。さらには、推薦部品として載せるからには、価格や品質の安定を保証しなければならない。納期も安定している必要もある。
などなどと考えているうちに、日々部品仕様も最新のものではなくなってきました。これでは、サプライヤーのホームページを見たほうがよっぽどマシでした。とはいえ、なんとか作り上げて社内公開に漕ぎ着けました。
公開当初はそれなりの数の設計者がアクセスしてくれたものの、メンテナンスが滞り始めます。1ケ月後には、私の担当領域のwebカタログへは一日あたりわずか数名のアクセス(しかも一人は自分)という悲惨な結果になってしまいました。私の努力は徒労と化したわけです。