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「ありのーままのー姿見せる」調達マンはダメだ
プロフェッショナルとは、その道でお金をもらって生きている専門家のこと
です。そして、プロとは、まさにそれがゆえに言い訳をせずに、仕事に打ち
込んでいるひとを指します。このところ、私のもとに、情けない相談ばかり
届いています。「いまの部署に興味がなかったのに配属された。だから、や
る気がない」「モチベーションがわかない」等々。あげくの果てには「興味
がないものに勉強などできない」だって。
もちろん、情けない人間が増えるのは、社会が良くなっている証拠です。そ
のようなひとでも生きていけるのですから、豊かに違いありません。しかし、
そのひとがどうであれ、その道において他人からお金をいただくことはプロ
であり、アマチュアのような戯言は通用しません。
韓国で実施されたアジア競技大会は感動的なものでした。国にかかわらず、
銀メダルで落涙している選手がいます。嬉しかったのではありません。金メ
ダルをとれずに泣いているのです。みなさんは、どう思うでしょうか。
ある方は「世界一を目指そうとする柔道家は銅メダルでも『日本に帰ること
ができない』と落涙する。しかし、サラリーマンの世界は全世界どころか日
本で2万位程度でも、役員になれる」と話しました。
なんと! ビジネスの世界では2万位でも良いのです。なんと競争の緩やか
な世界でしょうか!もちろん、スポーツの世界とビジネスの世界では数が違うことだって私はわかっています。しかし、同じ人間としてスポーツマンのあの真摯さに学べるものはないか、私は言いたかったのです。だって世界の2位なのに悔しくて落涙するのですよ。
このところ「ありのーままのー」なる歌が流行っていますが、ありのままの
自分なんてずっとわかりません。多くのひとは、自分探しではなく、社会に
もまれて「自分なくし」をすることで働くしかありません。お客は慈善では
お金を払わないのです。プロスポーツの世界で実力を保持するのはたやすい
ことではありません。
繰り返しですが、私たちは妙な甘えを廃し、そして自分の境遇に苦情を並べ
立てず、自己練磨が必要だと思うのです。どうも、私たちビジネスパーソン
は、どこか違う世界を夢見てしまいます。しかし、やはり現実は目の前にし
かなく、面白さも「つまらない」としか思えない業務のなかにしか眠ってい
ません。アマチュアじゃなく、プロなのですから、スポーツの世界くらい、
いやその何分の一でもかまわないので自覚と研鑽を続けたいと私は思います。