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『調達構造のQCDをあげる、確実で、もっとも手早い方法は既存サプライヤを改善することである。』
QCD 向上のうち、とくに「コスト競争力 向上」をねらって、新規サプライヤ参入を語る調達・購買担当者がたくさんいる。しかし、常に新規サプライヤを参入させつづけられない。これは覚えておくべきである。そして、いつか過剰に増えたサプライヤを整理せねばならなくなる。「サプライヤマネジメント」のお題目で各社が進めている施策のほとんどは、これらサプライヤを選択・集約することである。
新規サプライヤ参入よりも、もっと手早く、確実にQCDレベルを 向上させる方法は、既存サプライヤの改善である。この、当たり前のことを回避して新規サプライヤにとびついても、結局はおなじことが起きるだけである。
そのためにはどうすればよいか。当然ながら、サプライヤ評価をちゃんと実施し、その評価結果を改善に結びつけることである。また、おなじく重要なのは、評価でなくてもよいから、関係部門の意見を聴くことである。聴く。これだけで良いのである。多くの調達・購買担当者は社内を巡らない。社内を巡れば、思いもしなかったサプライヤへの不満が出てくる。そして批判を、着実にサプライヤ改善につなげていく。この当然的態度こそ、調達・購買担当者に必要な姿勢である。
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