2005年から参加している購買ネットワーク会。もともと関東で開催されていたものが、関西でも催されて、そして10月には中部でも開催されるらしい……。こういったバイヤーの活動が広がっていくことはとっても素晴らしいことですね。そして先日、関西で行われた購買ネットワーク会での話。私は、関東で20数回出席していて、関西は3回目の出席。これまで開催されたネットワーク会には、多く出席している方だと思っている。数多くバイヤーの自己紹介を聞いてきた中で今回、とても心に残る発言がありました。折しも、関西の幹事が初めてスペシャルトーク(講演です)をするという記念すべき会。そんな会だからでしょうか、出席者の自己紹介は、あきらかにこれまでとは違った様相を呈していました。複数の出席者から「(情報を)発信したい」という意思の表明があったのです。ちなみに、日本の就業者人口の半分を抱える地域で開催している関東でも、自己紹介の場で「俺(私)にしゃべらせろ」という人は極めて少ない。実際にスペシャルトークも、幹事からのお願いでお話しいただく方ばかりなのです。それが、今回の関西では、自ら、誰に頼まれたわけでもなく、複数の方から意思表明がおこなわれたわけです。今回起こったことは、これまで関西を運営してきたメンバーによる、初めてスペシャルトークへの期待に刺激されての意思表明かもしれません。会場には来られなかった方がTwitterで意思表明した例もありました。これから関西ではしばらくコンテンツには困らないな、幹事の皆さんには嬉しい悲鳴ですね。今回、意思表明された方を逃がさず(笑)に、是非なにかしらを発信する場を設定していただけたら、と思います。人は変わらなきゃダメだ、と言う人がいます。でも、人は変わらないことを望みますね。変わらない方が楽ですから(笑)。一方で継続は力、と言う人もいます。でも、いつも三日坊主……。続けるのも何かしらの努力が必要なわけです。この二つを合わせて考えると、今の状況から変わって、変化した状態を継続させるべきであることが、とても難しいということになります。夜更かしが過ぎるので、生活を朝型にするとか、一定の頻度で休肝日(=アルコールを飲まない日)を設けるとか、多くの人にとって健康に良いとされている事でも、それまでに作り上げられてきた習慣を変えるのは難しい。一度や二度はできても、継続することは、難しいんですね。今回、関西購買ネットワーク会で「情報発信したい」と意思表明した方には、どのような、そのような発言へ至る経緯があるのでしょう。キーワードは変化と継続であると考えています。そして、先に行われたことは、実は「継続」の方ではないか、と思えるのです。意思表明された方の発言の中で、とても興味深いものがありました。以前のネットワーク会で聞いたこと、学んだことを、自らの業務・会社に置き換えて考える。すると、確かに参考になる、勉強になる部分もあったけど、ある部分については自分のやっていることが優れているかもしれないとの結論に至ったというのです。この発言の裏には、過去のネットワーク会で聞いたことを、普段の仕事の場面で思い出し、照らし合わせて、自分や自分の勤務する会社にとっての善し悪しを判断した跡が見て取れます。ネットワーク会へ出席して、スペシャルトークやケーススタディを通して語られる内容、多くのバイヤーとの会話の中には、沢山の示唆・気づきが潜んでいます。そんな貴重なものを、次の出勤日にすっかり忘れてしまうのでは、もったいない。そして、それこそ休日の午後に貴重な時間を費やす価値がないわけです。この発言をされた方の行動これこそが、ネットワーク会で提供されるコンテンツの唯一にして最良の利用法ではないかと考えるに至ったのです。私はこうも思います。ネットワーク会の参加者すべてが「俺(私)にも何か言わせろ」とネットワーク会の場で言う必要はないと。例えば今回の関西では、約30名の出席がいらっしゃいました。この出席者のすべてが、何か言わせろ!となっても、運営上に解決の難しい大きな課題となるだけですね。収拾がつきません。だから、正直に言えば、今回言い出された位の数の方が、コンスタントに出現すればいいわけです。別にバイヤーにとっての発言の場所はネットワーク会だけではないですよね。職場で、設計や企画の担当者や、同僚バイヤー、そしてサプライヤーにだって、話をする機会は有るはずです。ネットワーク会で聞いたことを、自分なりに消化するだけでも(=真似)、自分のアイデアを加えて昇華させればもっと素晴らしい。バイヤーとしての本業に活かせばよいのです。そして、バイヤーの本分へ活かすために必要なのは、ネットワーク会で語られた内容を「忘れない」事が先にあるわけです。ネットワーク会に出席する。まずは、それ以外の普段の生活、行動は全く変える必要はありません。すべて、過去と同じで良いのです。ネットワーク会で得られた示唆にしても、全部を記憶するする必要はありません。例えば、出席して一番印象深いことを一つだけ手帳に書き写す。一つの内容であれば、すぐに覚えられますよね。タイミング良く、実務で照らし合わせる状況が、今日起こる可能性もあるし、数年後かもしれません。この部分は運へと委ねるしかなさそうです。そして、もっと興味深く思えるフレーズに出会えば、前の内容は忘れてしまっても良いことにします。とにかく一つ、記憶にとどめ続けるわけです。良く、話の上手な方や、話題豊富な方を称して「引き出しが多い」という言い方をしますよね。そんな風に称されている方は、生まれ持った才能で引き出しが多いわけじゃないんです。示唆を得られる場にしても、なにもネットワーク会だけではありません。同僚や、サプライヤーとの普段会える方からも、多くの示唆を皆等しく得ているはずです。それを継続して記憶にとどめているかどうかが、それを自分の引き出しにできるかに繋がります。最終的に自分の「引き出し」にするためには、役立ったという小さな成功体験でしょうけど、最初は続けないと成功も何も無い訳です。 ぜひ、ついでにこちらも見てください!クリックして下さい。(→)無料で役立つ調達・購買教材を提供していますのでご覧ください