舛添問題と調達コスト削減

舛添問題と調達コスト削減

舛添都知事が職を辞することになりました。正直いって、メディアは責めす
ぎです。国民(都民ではない)も、責めすぎです。ささいなことをキッカケ
として、ふたたび都知事選で莫大なカネがかかるのは間違いありません。し
かし、これがベッキーとか、ゲスの極みと根源的に異なるのは、権力者であ
る点です。メディアの存在意義は、権力の監視にあります。ささいなことを
指摘できるメディアと、できないメディアであれば、前者が良いのは自明で
す。

「石原慎太郎都政のときはムダ遣いが指摘されなかった。メディアは叩きや
すいものを叩いている」のは事実でしょう。しかし、これは議論の立てかた
がそもそもおかしく、それなら常に権力を指摘できるように努力すべきです。
かつて指摘できなかったからといって、いま指摘しないのはおかしいでしょ
う。

また、今回の問題点を述べておきます。舛添都知事が、公用車や、海外出張
について訊かれたとき「ルール通りだから問題ない」と述べました。これは
おかしい。会社の社長が株主から「経費の使い方がおかしいじゃないか」と
いわれたとき「ルール通りです」といったら、怒られます。「それは、社長
が作ったルールだろう」と。完全な矛盾なのです。

舛添さんも「これは職員が作ったルールだ」「前の都知事時代に作ったルー
ルだ」というでしょうし、それは事実です。ただ、建前では都知事が決めて
いるのです。おかしかったら、自ら変えなければならない。社長の例でもそ
うで、おかしかったら、その時点で変えなければ社長の責任です。

ところで、このロジックは、会社でも忘れてはいけません。コンサルティン
グの現場で、つねに頭にあります。つまり、「これは規則通りです」と発言
するひとがいたら、疑うまではいかなくても、そのまま受け取ってはいけな
い。なぜなら、規則は、素晴らしい会社にするために存在するのであって、
規則を守るために自己存在するわけではないからです。もし規則通りでも、
おかしければその規則を変えなければならない。

「これは規則通りです」「じゃあ、その規則を変えましょう」このフレーズ
がこれまで、改革をサポートしてきました。

ところで、舛添都知事の出張経費精算書は、あらゆるところが黒塗りでした。
また、表示されたところも、めちゃくちゃな経費額でしたね。全国の調達・
購買担当者を導入すれば、政治家のムダ支出を改善できると思うんですが、
こういう活用法ってどっかに提案できませんかね。私もやりますよ。どなた
か議員に知り合いがいたら、よろしくお願いします。

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