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「昔こうだった」、ではなく「今こうだ」を
「俺たちがやってたころは・・・」
こういうはじまりの口調で昔話を下の世代にしてしまう年長者がいます。こ
のような人たちは、自分達のやり方は絶対的なものではなく、たまたまその時
代のその環境でのみ成立していた、ということに無自覚であることが多いので
す。
昔話をする人は、ある意味その輝かしい日々を忘れることができず、口に出
すことで自分の立ち位置を再確認しています。
ただ、少なくとも私の考える限り、戦略的購買の歴史など戦後のたった 60
年ほどしかありません。もっといえばサラリーマンの歴史すら 200年ほどの歴
史しかありません。
たったそれだけのものに対して、定義付けするほど購買は熟していないし、
熟すべきではないはずです。
人を動かすことがあるとすれば、それは「過去」ではなく「現在」からくる
物語です。
ドラッカーによれば、現代は「職業が成り立つスピードが始めて寿命より短
くなった」時代といいます。つまり、一つのスキルだけでは、自分の寿命分メ
シを食っていくことはできません。
一生変化し続けていくもの、と購買業を定義すれば、年長者の自慢に付き合
うこともなくなります。
まさに変化を敏感に感じているのは下の世代であり、上の世代ではないから
です。
そして、同時に後輩や部下に対しては「昔は・・・」とか「以前であれば」
とか口に出すのを、この瞬間から慎みましょう。
今を生きている方が遥かにカッコいい大人だからです。
劇的な購買になるために
昔の話をしないようにしよう