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上司に交渉させるのは止める
私が新入社員のころでした。
どうしても価格がサプライヤーとの交渉で決着しないときに、上司に相談し
たことがありました。すると、上司は「そうか、分かった」と言っては、サプ
ライヤーの偉い人へ電話するのです。
そうすると、不思議なことに「どうしようもなかった」はずのコストがすぐ
に安くなったりするのです。
このことを「ああ、よかった」と思うバイヤーが多いので困ったものです。
このように自分で解決できないことを上司から解決してもらうことを、バイヤ
ーはずっとずっと恥かしいと思わなければなりません。
すなわちそれは、自分の無能さを上司に報告しているようなものだからです。
だから、バイヤーは自分で解決できない問題が存在することを、常に悔しく
思っていなければいけません。
そうやって思うからこそ、次への改善が思いつきます。次へのステップを自
ら考えることができます。
上司から解決してもらえばいいや、と思っている人はいつまでも一人前の仕
事などできるはずもありません。
こういうことを意識していれば「上司に相談してみます」とか「ちょっと私
だけでは決めることができないので」とかいうコメントがなくなります。
実は上司は、下の人たちが自分たちを驚かせてくれるくらいの働きを見せて
くれることを期待しているのです。
それなのに、「助けてください」ばかりでは、期待に答えられないどころか、
ますます上の世代を活躍させてしまいます。
まさに今求められているのは、上の世代に安らかに引導を渡すことができる
人材なのです。
劇的な購買になるために
上の世代に気持ちよく引退をすすめよう