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調達方針PPAPを発表します
2017年の調達方針をサプライヤへ発表する時期が近づいてきました。そ
こで私が全国の部長様の代わりに調達方針のスピーチを考えましたので発表
いたします。くれぐれも真面目にお読みになりませんようお願いします。
「みなさま、ご参集いただきありがとうございました。2016年は弊社の
調達活動にご協力いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。それにし
ても2016年は激動の年でございました。しかし、激動じゃなかった年な
んてあるんですかね。歴代の首相もほぼ全員が改革を掲げ、頓挫していきま
した。わたしたちも調達改革を掲げていますが、もれなく失敗することでし
ょう。あれ、ここ笑うところですよ。
さて、今年のスローガンを申し上げます。ずばり、PPAPでございます。
これは、<プロキュアメント・ポジティブ・アクション・プラン>の頭文字
をとったものでございます。え、なんだって、たんなる時流にあわせただけ
だろうって? そんなの毎年のことですから、ご容赦ください。
私たちはペンをもっております。はい、みなさまの見積書を査定する赤ペン
です。アップルは女性の暗喩ですが、このペンで、厳しく激しく見積査定す
る所存でございます。なかには、強引なロジックで、値下げ要請することも
あるでしょうが、それもPPAPの合言葉でお許しください。
さらに、私たちは、もう一つのペンをもっております。これはパイナップル
を査定するペンでございます。パイナップルは、過去より恋を暗喩するもの
でございます。私たちとみなさまの恋仲。これまで一蓮托生でやってきたも
のの、その見直しまで踏み込むの意味でございます。笑い声がありませんね。
そうです、真剣でございます。
とはいっても、私たちがみなさまと運命共同体である意識に変わりはござい
ません。こちらも徹底的にサポートいたします。もちろん、これは弊社の要
求を飲んでいただいた場合に限りますが。
さて、さらに具体的な施策に入ります。それは<ピコ太郎>プロジェクトで
ございます。これは、きたるべきグローバル時代にそなえて、社内会議言語
を英語に統一しようという試みです。こちらが、値下げを依頼する際に、み
なさまがわからないまま頷くと、こちらは議事録に記しますので、それで一
件落着でございます。
もしどうしても大事なご発言がありましたら、こちらも誤解してしまっては
いけませんから、<とても大事なことなので日本語で話します>といってい
ただければ大丈夫です。そこからしばらく日本語での会議が可能となってお
ります。
ところで、お願いでございますが、このスピーチのあとに、どなたか私をペ
ンで刺すのだけはご遠慮いただけると幸甚です。キンキラの服で踊りだって
やりますので、弊社の2017年購買方針に絶大なるご協力をいただけます
こと、よろしくお願いします」
どこかの企業で実際にやろうとしていた、調達PPAPを潰すことができれ
ば幸いです。