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4月にお会いいただけませんか?
先日、コンサルタント二人でミャンマーに行ってきました。見学した工場は、
離職率が10%あるそうです。年間ではありません。月間です。1年間でほ
ぼ工員が入れ替わります。ここではマトモな品質管理などできない、と思う
でしょうか。作業標準書は作成されていますが、作業者は見ていません。そ
の場で作業を覚えては去っていくからです。しかし、賃金は月に2万円以下
です。日本に比べ十分の一でありコスト競争力は高いのは事実です。
給料日の翌日には、そのままいなくなってしまうレベルです。ただ、これで
も近隣工場よりは離職率はマシで、なかには離職率20%を「誇る」工場も
あるくらいです。自動車部品産業などは、もちろん日本レベルにあるとはい
えません。品質をなんとか維持するために、前述の工場では中間検査を何重
にも行っていました。最終出荷検査だけではあぶないゆえです。またミャン
マーでは停電が頻繁です。そこで自動化ラインにしてしまうと、停電時には
困るので、あえて人力ラインにしている箇所がありました。
ただ、希望はあります。いや希望しかありません。小乗仏教の国ゆえに作業
者が真面目なのでストライキは(とくに女性作業者中心の工場であれば)な
かなか起きません。またミャンマーは中国がアフリカ等へ輸出する拠点とし
て位置づけられているため、地理的な重要さがあります。完成した日本にた
いして、未完成の国。その工場では日本人スタッフが非常に奮闘なさってお
り、胸を衝くものがたしかにありました。
技術開発は日本、労働集約型は新興国、といった使い分けが重要になるいま、
海外の定期的なチェックは不可欠でしょう。私もできるだけ発信していきた
いと思います。