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2日前⑧
トップがマスコミに発する言葉は非常にキレイなもののだった。「全社調達で○
○%のコストダウンを実現」「上流からの原価企画を実行」。現場でその言葉通りの
ことができているかというと全くできていなかった。加えて、「公正な取引でスムー
ズな業務を!」、そして「スピーディーに!」と言われても、全くできていなかった。
大企業といっても末端の現場レベルで見れば、買うのは少額少量だからどうして
もサプライヤー中心の取引になってしまう。「バイヤーとは本当は強いものじゃなか
ったのか」、と思ったが実際目の前にある現実は、30人ほどの小さな町工場のおや
じから怒られる毎日。
「安くして下さいよ」と言ってみても、「そんな少量じゃ全然安くならないよ」と
バカにされ、「なんなら発注してくれなくてもよいよ」と言われた。「こういうとこ
ろで購買業務やっていくには、その程度のことは仕事は仕方がない」という先輩達
がたくさんいた。「どうしようもない」、「多少のことは目をつぶれ」、そういうこと
を沢山言われたのである。
しかし、ある時から海外の情報を収集してみると、日本でやっているような仕入
れ・購買・調達業務とは全く違ったやり方があることが分かった。早速、それをや
ってみた。形を変えながら色々とやってみた。もちろん簡単にできたわけではない。
少しずつ少しずつ日本にあうやり方を模索してみた。すると徐々にではあるが、効
果が出てきたのである。
そうするとアシスタントの女性にも迷惑をかけることはなくなってきた。当時は
バイヤーに一人女性のアシスタントがついていたのだが、色々な部署からの苦情を
受ける役目にもなっていた。あるバイヤーがヘマをすると、設計者や生産管理、あ
るいは、営業マンからの苦情電話が鳴りやまなかった。しかし私のやり方を実践す
ると女性アシスタントたちの仕事は早く終わるようになった。問題が起きることも
少なくなった。いつかしら、「どうせやるなら私のアシスタントが良い」という女性
たちが増えてきた。私はこういった。「私が優れているんじゃないよ、私がやってい
る、やり方が優れているんだ」。と
2日目のまとめ
◆バカでも安く買える仕組みが必要
◆やりたくないことを探せば仕事は改善できる
◆自分をスキルアップするより、仕事自体を簡単にした方がいい
◆努力と成果は比例しない