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3日目①
いい商品を安く売っている会社が儲かっているとは限らない
ある時、私が契約をまとめているときのことだ。契約書にサインをとりかわし、
商談が終わった。そのときに、営業マンが煙草を吸いながらぽつりと言った。
「最近は全く儲かんないんですよ。自分の成績は下降気味だし。会社も3期連続赤
字を続けていて、本当にどうしたもんだか。今年の夏のボーナスも減りそうなんです」。
あなたにも似たようなぼやきを聞いた経験はないだろうか。そこは電流のテスタ
ーを販売している会社だった。何やら難しい機械と思えるかもしれないが、ほとん
ど各社に出している製品に差があるとは思えない。メーターの見え方に多少差はあ
り、使い勝手に差はあるものの、ほとんど基本的な機能としては一緒だ。機器設備
が、過剰に導入されるときは良いが、それ以外のときは、なかなか販売に結びつか
ない。
消費者に直接売るのではなく(B to B)、企業に販売する企業であれば(C to C)、
相手先の業績によって売り上げがだいぶ変わる。といっても日本企業の場合、営業
マンの数や間接部署の社員数が急に減るわけではないから、景気というのは本当に
重大な問題である。