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4日目④
もっと根本から考えれば、バイヤーは交渉が不要な調達構造を考えるべきだ。あ
るいは、交渉をしなくっても安い見積り・商品が集まるような仕組みを考えるべき
だ。これに何か異論があるだろうか?
それに、交渉して「下がった」というとき、本当にそのコストが安いのかなんて
誰にも分からない。だって、それは以前のその取引先の価格からいくら下げたって
ことだから、絶対値はどうなのか分からない。
調達のコンサルタントが企業に入ろうとすると、購買・調達部門からまず最初に
言われるのが「今でも十分に安いです」「この業界のことはすぐに学ぶことは出来ま
せん(=だから、あなたたちが安くしようと思っても無理です)」ということだとい
う。この前も調達コンサルの方々と話をした。彼らは呆れるようにいうのである。
「企業の代表者に呼ばれて我々の仕事が決まったとします。そしてその後、購買・
調達関係の代表者と面談してみると、あからさまに『なんでお前らがここにいるん
だ』という顔になる。つまり、自分達のやり方は完璧だと思っているんでしょう。
自負もある。それに、今まで実は高く買っていましたなんてことが分かったら、自
分達の立場も危うくなる。この前は三人ほど購買代表として出てこられたんですが、
全員そのようなお考えでした」と。