一年前の出来事を思い出すバイヤー

一年前の出来事を思い出すバイヤー

私は今からちょうど一年前、大学を卒業して初めて勤めた会社を辞めた。やめた理由は、決断した当初、転職した直後、そして今と、いろいろな事が頭に浮かぶ。今一番強く思っているのは、元々勤務していた会社が、そもそも私には合っていなかったかもしてないということだ。

やめた理由はこれくらいにして、昨年の今頃なにをしていたか?である。

バリバリの日本企業から、外資系企業への転職を決めた私は、

1.使い切れなかった有給休暇が、かなり残っていたこと

2.外資系なので、英語のブラッシュアップが必要なこと

を理由にして、短期の英語研修へでかけたのである。学生時代に2ヶ月御世話になった学校が残っており、2週間単位での修学が可能で、有給休暇の残りから判断して4週間の日程で入学を決定したのである。

問題はどこの学校へ行くかだった。

学生時代は、シアトル……といっても、実際はシアトルから車で二時間程の小さな都市にある学校だった。その場所を選んだ理由は、治安が良いこと。海外に行った経験のない私が初めて行く海外であり、治安は大きな判断基準だった。

そして今回、少なくとも海外経験は飛躍的に増えていた。英語での多少のコミュニケーションもできるようになっていた。長年の好景気がアメリカの各地域の治安にも好影響を及ぼしていたので、選択肢は格段に広がった。問題は私の年齢だ。いい歳したおっさんが一人で二十歳そこそこの学生の中へ入る勇気はなかった。日本の出先事務所へ相談してみると、

「シカゴはいかがですか?学生の平均年齢も高いし、ダウンタウンにあるのであんまり学生はいないんですよ」

別にどこでも良かったので、シカゴに決めた。そして一年前の今日、現地へ旅立ったのである。

どこでも良かっただけに、実際にシカゴのことは何も知らなかった。事実、出発前の慌ただしい中、成田空港で地球の歩き方を買ったくらいである。学校への申し込みと、期間中のレンタカーの予約、入学前と後に現地のモーテルを

それぞれ二泊予約してシカゴへ向かったのである。

到着してみると、シカゴは寒かった。到着が朝早いのもあるが寒い。日本はまだ秋だったので、早速近くのアウトレットモールへ行ってダウンジャケットを買い求めたほどである。そんな風にして期間限定の学生生活が始まったのである。

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