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秋の夜長に思うバイヤー
私が購買ネットワークや、普段勤務している会社でも、心に期しているのが、バイヤーの地位向上である。別に、他の職業と比較してより上に見られたいとは思わないけど、同程度に同じレベルで話ができる程度までにはしたいと心に願い行動している。なぜか?と聞かれたら、資源が無い国で加工貿易立国として成り立ってきた日本にあって、絶対に海外から原材料を買わなきゃいけない状態であるにも関わらず、バイヤーがここまで低い地位に見られていることがおかしく思えてならないからだ。
そして、様々なサプライヤーの皆さんとおこなう仕事の中で、いろいろな付加価値を生んで、そこで得られた人間関係が、たくさんのドラマを産んでいる。私にとってバイヤーであるお陰で、人生が鮮やかなものになり、充実を得られているといってよい。こんな素晴らしい職業であるにも関わらず、怒鳴る?机を叩く!そんなことがバイヤーの象徴となっている現状が許せないのだ。
これからの日本は、きっとこれまでのものづくりとは少し違ったことをしなければ、立ち行かなくなるだろう。まもなく世界第二位の地位からも滑り落ちるわけだし、ものづくりではもう世界の工場の地位を中国に奪われている。基幹部品は日本製かもしれないけど、それだって激烈な競争の下で、いつ主役が変わるかわからない。そんな中で、バイヤーとして何をすべきか。バイヤーという職業が、魅力的な職業であることをこの世に根付かせること。そのためには、これから社会を支えてゆく若い人たちの目に魅力的と映ることが必要だ。そのためにはまず今私のようなバイヤーが、働きながら目を爛々と輝かせていなければならない。明るく楽しく働いて、笑顔と共に最高の成果を出す、シンプルだけど、とっても難しくて尊いと思っている。
バイヤーという職業が、あまりにも魅力が無くて、若者になり手が少なくても、所得補償なんてしてもらえないだろうしな~やっぱ自分の生きていく糧は、自分で稼ぎ、なおかつ夢を生む職業にしないと、なんて満月の月を見ながら思うのだった。