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転職の意義を考えるバイヤー
私は、最近会社を変わった。会う人からは「なんで?!」と聞いて頂ける。しばらくして自分でも面白いなぁ~と思うのは、会社を変わった理由がかなり変化してきていること。時の経過と共に辞めたその内容が変わってきているのだ。
変わってきているというよりも、徐々に明らかになりつつあると言ったほうが良いかもしれない。かつて勤務していた会社に本格的に疑問を持ってから、早くも一年が経過するのだが、この自分の想いの変化はとっても興味深い。会社を変わってから「元に戻る」リセットはできないから、現状を是認するための自分の思いの変化かな?なんて思わないでもない。だって、相当入りたい想いが強くて、やっとの思いで入った会社を辞めたのだ。辞めるときの挨拶で、「そういう運命だったと思う」といったのだが、今まさにその言葉が正しかったと思うのである。
会社を辞めることの発端は「時間」だ。有る理由により、必要以上に私に時間ができてしまった。そのできた時間でいろいろなことをやればいいのだし「そのまま大人しくしていれば、楽チンなのに」と、思わぬ先輩からそんなアドバイスを貰ったりもした。でも、私は、自分が貰っている給料と、仕事の質・ボリュームを考えたときに、「いや~貰いすぎだな~ラッキー!」とは思えなかったのだ。そんな状況に、普通のサラリーマンなら持っているフツーの不満が結びついて、優秀なリクルーターにきっかけを貰って現在に至ったのだ。
以前勤務していた会社では、自分の人生について考えることは殆どなかった。多くの同僚や、先輩たちと同じ道を歩むんだろうと思っていたからだ。ある程度の生活水準は確保されて不幸せではない人生・・・・・・とでも言おうか。上を見ればきりがないしと自分を納得させているつもりだった。でも多分私はそういう人生には魅力を感じていないんだろうな~と今では確信を持っていうことができる。
前の会社を元々誰が作ったのか?私が入社を決めた理由はそこにあった。ある有名な偉人へと繋がっている。今でもその人への尊敬の念は、昔も今も変わらない。尊敬するが故、自分が同じ会社に所属することで、なにやら言い知れぬ伝統を脈々と感じていたからだ。だから待遇とか福利厚生とかでなく、同じ組織という一体感が私を満足させていたんだと思っている。
今でも変わらずにある偉人への尊敬の念を持っている。でも、それと自分の生活は違うわけで、日々の業務の中で、瞬間ごとに「息吹」を感じられるかといえば、そんなことはない。会社に入った頃は、何もわからずにただ必死だった。そして経験を重ねた今、一生懸命に働いて成果を出しても、漫然と仕事を行って制限いっぱいまで残業した人間の給料が高い状況に納得できなかったのである。そう、私が求めたのは「納得」だ。
現在勤務している会社で、じゃぁ納得が得られているか?といえば、そうではない。正直言えば、終の棲家ではないだろう。自分である程度の期間的なものは決めている。こんな風に自分の人生と、起きている時間の半分以上を過ごす「働く」ということを真剣に考えて、いろいろな選択肢から自分で決られるチャンスを得たこと、決められる自由を得たことが、私にとっての最大の転職の意義だと思っている。ただ、さらにスゴイ考え方があることを、最近ある本で思い知らされている。その本の紹介は、次回に譲りたい。