- ホーム>
- 最強の調達・購買スキルアップ講座>
- 「物流費込み」は是が非か
「物流費込み」は是が非か
今日の日経MJの記事に、とっても耳の痛い話が掲載されていた。日本の企業のほとんどは、販売物流しか管理していないとの話。私のこれまでの経験でも、物流費込みのケースが多かった。
記事では、日産自動車のゴーン改革によって、大幅なコスト削減を実現した例を取り上げている。日産では「外化(そとか)」と呼ぶそうだ。
物流コストを別にすることで、調達の無駄が見える。調達のムダが顕在化したサプライヤーには、購入側で集荷に回ったり、地理的に難しい場合は、サプライヤーと共同して倉庫設置を検討。倉庫への納入頻度と、購入条件の納入頻度の差で、生産効率と納入効率のギャップを埋めるわけだ。
確かに、高頻度の納入による物流費の合計と、倉庫管理費+低頻度納入による物流費によって、メリットの有無が算出される。しかしこういった取り組みは多くの場合、大手企業にとってメリットのある話。多品種少量の中小メーカーには、そもそも取り組めない話。サプライヤーに輸送費別で見積してもらうことは可能である。その先にどのような管理をおこなえば良いのか。それは、サプライヤー自身がどのように物流をおこなっているかによっても対応が変わってくる。自社のトラックか、それとも宅配便を利用するか。いずれにしても、一度輸送費を別扱いして費用積算してみるか。